新卒エンジニアの就職活動に必要なマナー、いらないマナー

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なぜマナーが大事なのか

就活においてマナーを守れというのはよく聞く言葉です。最近ではマナーを専門に教えるマナー講師までもが存在しています。

就職活動でマナーが大事な理由は2つあります。

  • 入社後に仕事をする際に必要となるから
  • マナーによって学生生活と人となりがわかるから

要するに「未来で使うから」「過去の様子がわかるから」という反対の側面を持っています。

エンジニアが会社の実務で使うマナーを最低限度も持っていないと困るのは想像しやすいでしょう。

マナーが出来ていないと、採用した人事も開発現場から怒られかねません。

過去の様子がわかるというのは、どのような学生生活を送り、どんな人で、言動との矛盾がないかがチェックされます。

「学生時代は法人営業を頑張りました」「友達と起業してテレアポでアプリを営業しました」という学生が全然敬語が使えなかったり、電話のマナーが出来ていないと、嘘だということがわかります。

「学生時代はサークルにコミットし、リーダーシップを発揮しました」という学生が上座と下座がわからなかったり、日程調整も噛み合わないとなると、怪しまれてしまいます。

逆にいうと、ほとんどの学生が知らず、実務でも使わないようなマナーは覚える必要がない、ということになります。

就活独特のマナーというやつですね。皆んなが覚えているからと言って無理に合わせる必要はありません。

そんなマナーを覚えるくらいなら、お酒の注ぎ方や、Twitter上で偉いエンジニアに絡むマナーを覚えたほうが役に立ちます。笑

エンジニアに必要なマナーと不要なマナー

リクルートスーツやビジネスバッグ、革靴は不要

これは記事で何度も言っていることなのですが、エンジニアにスーツを強制させる会社に入ってもいいことはありません。

エンジニアがスーツ強制の会社に入社してはいけない2つの理由 エンジニアがスーツ強制の会社に入社してはいけない2つの理由

Web系企業であれば、たとえ人事であっても面接官がスーツを着ていることはほぼありません。

服装自由と言われているにも関わらず、リクルートスーツに革靴で行ったところであまり得にはなりません。場合によっては

「他の業界と迷いながら就活をしているな」

「Webエンジニア以外にもっとやりたいことがありそう」

と受け取ることも十分ありえます。

そこそこ強いWebエンジニアであれば就活でスーツを着ることなんでありえませんから。

自分もそんなに強いエンジニアではありませんでしたが、革靴もスーツも使わずに就活を終えました。

エンジニアの世界では使わない就活独特の言葉遣い

  • 御社と貴社の使い分け
  • 貴重な話ありがとうございました
  • やたらと固い一人称
  • 不自然な謙譲語

などは無理に覚える必要はありません。

一人称は「自分」で十分ですし、敬語を気にして自分の考えていることを素直に出せないのであれば本末転倒です。

就活のマナーを徹底的に守るべきなのは、体育会系の学生などの敬語やマナーが身にしみついている人だけです。

イメージとしてはプロ野球の選手が”ヒーローインタビュー”で普通に受け答えをする感じが最も理想なのではないかと思います。

  • 一人ではなく大勢に向かって話す
  • 活躍したので気分が乗っている、笑顔
  • 普通に丁寧語を使えば問題なし
  • 短い時間の中で結論ファーストで簡潔に話す
  • 基本的に嘘をついてもメリットはない
  • 「ファンの皆さんの声援のおかげです」と気の効いたことを一つくらい話す

という点で、就職活動における理想的な受け答えに近いものがあります。固めの会社以外ならこれで十分です。

注意
自然体で簡潔に話そう

ノックやお辞儀など就活独自の面接マナー

ノックの回数やお辞儀の角度を指導する就活塾もありますが、エンジニアなら気にする必要はありません。

選考の際に出された水を飲んじゃいけないとか、説明会で水を飲むなとか変なルールを適用するのは、古くさい時代遅れの会社です。

ちなみに就活ではノックをするというシチュエーション自体ありませんでした。

就活で覚えた後はほとんど使わないようなマナーを覚える方が無駄です。

その場の空気に合わせて適度にかしこまることができれば十分です。

手書きにこだわるな

就活において、なぜか履歴書を手書きで提出させたり、修正テープもNGという謎なルールが存在しますが、気にする必要はありません。

そもそも履歴書はデータで送れという企業も多いです。印刷する際もパソコンで作って大丈夫です。

同様に、説明会のメモも手書きにこだわる必要はないですし、就活用にメモ帳を作るなんて非効率過ぎます。

手書きにこだわる理解のないIT企業が成長するとも思えないですし、エンジニアへの理解も薄いので、こちらからお断りしておきましょう。

注意
手書きにこだわる会社は注意

電話の受け答え

Webエンジニアの世界ではそもそも電話で連絡を受けたり、日程を調整することが稀という文化です。

エンジニアでいる限りは電話でコミュニケーションを取ることがあまりないので、新卒なら研修で最低限やれば良いので重要度は低めです。

就活生でもしっかりとした言葉遣いができる人は少ないので、しっかり対応できればいい印象を与えることになります。

メールマナーについて

エンジニアになれば、メールでなくSlackなどのコミュニケーションツールを使うことになりますが、文章でのコミュニケーションには違いありません。

一度送ったメールは複数のエンジニアや採用担当の目に触れることになるので、いい加減なメールを送るのはリスキーです。

件名、担当者、初めの挨拶、言葉遣い、最後の署名など、気にかけることは多いので、就活前に調べておきましょう。

相手に無駄な時間を取らせないよう、無駄な前置きはほどほどにし、簡潔に記すのがエンジニアの世界のマナーです。

注意
メールマナーはできない学生が多い

清潔感と身だしなみ

社会人で有る限り、フルリモートのエンジニアでもない限りは清潔感と身だしなみは重要であることは言うまでもありません。

あまり清潔感がないと、この人は社交性のないやつだという判定を下されかねません。

ひげを剃り、髪を整え、清潔感のある服装や綺麗な靴を使い、爪を切り、歯を磨くなどの最低限の身だしなみは整えないと面接で大きなマイナスとなります。

髪色についてはなかなか難しいところです。Web系の企業でも許容範囲は会社によって異なります。

社内のエンジニアがどのような髪をしているかを見れば、会社の考え方を予測することができます。

時間を守ること 相手の時間を無駄にしないこと

時間を守ることは社会人としての基本です。

時間に間に合うように面接に到着し、万が一遅れる場合は電話で連絡をして相手に無駄な時間を使わせることは避けましょう。

エンジニアは他の業界に比べれば時間にルーズな部分もありますが、外部の人と合う場合は話が別です。

エンジニアの方も、開発の合間を縫って時間を捻出していることを忘れないことです。

逆にいうと、やる気を見せるために面接に早く着きすぎることも良くありません。

前の方が面接をしていたり、準備が整っていない場合が多いです。相手に余計な気を遣わせかねません。

5分前から3分前に到着するようにし、早く着いてしまったら近くで時間を潰しましょう。

自分は少し早めに到着して志望動機や企業の確認をするようにしていました。

注意
早く着きすぎるのもNG

面接で待遇を効いてはいけないか

面接で残業時間や有給取得率、給料について質問するのはマナー違反だと言われることが多いですね。

個人的な見解としては「待遇ばかりに関心のある人は採用されない」のではなく、「面接の場でそういうことを聞く戦略性のない人は採用されない」というのが正しいのだと考えます。

エンジニアであれば面接の前に、社員との交流会やカジュアルな面談もあることでしょう。聞きにくいことはそうした場所で聞くのが良い戦略です。

懇親会で「今会社やめようと思ってるんだよね」という話を聞くくらいオープンなので、色々聞いてしましましょう。

なければ無理にでもツテを辿ったり、ネットの掲示板を見るなりして予測ができます。

そんなこともせずに、聞きたいことをその場で聞いてしまうことを「戦略性のない」と呼ぶのです。

「面接で待遇の質問をしない」というのは、マナーではないけれどハックではある、というのが正しいです。

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まとめ マナーよりも話す内容に注力を

マナーも大事ですが、話す内容の方がよっぽど大切です。

マナーはほどほどに抑え、自己分析と会社の研究を怠らず、自然体で面接にのぞめるように準備をしましょう。

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