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エンジニアの就活の選考で大変なこと
圧迫面接は普通にある
他の業界よりは少ないですが、ちょくちょく圧迫面接の話は耳にします。
エンジニアや人事は基本的に合理的で若い人が多いので、圧迫はほとんどありません。こんなに緩くていいんだろうかという面接をされることもあります。
ある程度選考が進んで、最終選考で役員に圧迫面接を受けるのが典型的な例です。
就活の面接の体験談でも
「最終面接で役員の性格が超悪かったので内定辞退した」
という話は山ほど出てきます。
自分は圧迫面接を受けずに済みましたし、そこまで気にする必要はないかと思います。
正直圧迫をするメリットがわからないのですが、圧迫を受けても大丈夫なように、一貫性のある受け答えを心がけましょう。
面接を受けるたびに自己分析を少しずつ修正してフラッシュアップしていくことが求められます。
初っ端からとにかく深掘りされる
他の業界の大企業の面接だと、選考の序盤ではグループ面接で通り一遍のことが聞かれるだけというケースも多くあります。
その方が効率よく人を捌けますからね。
しかし、ベンチャー企業やWeb系企業の面接は、1次面接から1時間くらいじっくり考え方と人間性を見られます。
技術の話もたくさんありますが、それ以上に
- 普段の意思決定の仕方
- ガクチカの行動の動機
- 業界への理解
などを深く見られ、自己分析も大変です。
1次面接から人事やエンジニアはニコニコしながら厳しい質問をするので、他の業界と並行している人は注意が必要です。
これはケースバイケースですが、志望動機を深掘りされることはあまりありませんでした。
本音を引き出しにくい志望動機よりも、発言の随所に現れる考え方や目標が会社に合っているかをチェックする方が合理的だというのが、筆者の予想です。
自分の就活の軸と、一応の志望動機、会社でやりたいことを述べられれば問題ないでしょう。
技術がないと門前払い
将来エンジニアとして技術を磨きたいと考える人は、就職の時点でそれなりの技術力を持っている必要があります。
インターンでも新卒でも既卒でも、技術力が無い人には厳しいのがこの業界です。
「文系も未経験も大歓迎。入社後にしっかり教育します」
という会社は、
- 技術力が低いか
- 下請けの管理をするだけの会社
- 誰も行きたがらないブラック企業
のどれかです。
一旦そうした会社に入って成長するのも良いですが、成長できる環境、案件なのかは入ってみないとわからないので、一定の確率でエンジニアとしては詰みます。
就職の段階でいきなり即戦力になる必要はなく、半年ほど準備しておけばそれなりに戦えます。早めに準備しておきましょう。
プログラミング未経験者が半年で自社開発のWeb系企業に内定する戦略スカウトが来ても落ちるときは落ちる
就活サービスでそれなりにプロフィールを埋めておけば、選考へのスカウトは多く貰います。
そうしたスカウトも企業側が本気で送ったものは一部で、大部分は一斉送信に近いスカウトメールです。
スカウトが来て面接を受けに行ったのに、1次面接で落とされてしまうと精神的にきついです。
一度落とされた企業から別のサービスからでスカウトが来ると、選考基準が信用できなくなりますね。
たとえスカウトをもらっても決して油断はせず、真剣に企業研究と面接対策を行いましょう。
エンジニアの逆求人サービスを使い倒したので特徴を比較する 前編エンジニアの就活で選考以外で大変なこと
IT業界は情報収集をしないと失敗する
IT業界には会社の形態が多数ありますが、その違いを明確に理解している就活生は多くありません。
SIerとWebでは求められるスキルも働き方も全く違うので、同じ「エンジニア」ですが、全く異なる職業だと思ってください。
業界研究が進んでいないと、そのあたりの違いがわからず、闇雲にリクナビやマイナビで見つけた企業にエントリーするだけになってしまいます。
自分も業界の構造を理解し始めたのはプログラミングを始めて半年くらい経った頃でした。
中には、何の技術も身につかずに薄給で使い捨てられたり、延々とスクショを貼り付けるだけの仕事について新卒カードを無駄にするケースが見受けられます。
- SIer
- SE
- プログラマー
- 組み込みエンジニア
- ネットワークエンジニア
- Webエンジニア
- ITコンサルタント
- SES
これらの違いがしっかり説明できないと、就職活動で失敗する可能性が高いです。
こうした情報って会社の説明会や、社員との会話では得られないんですよね。断片的でない情報を得るのは手間をかける必要があります。
だからいくら人脈があって苦労して情報収集をしているつもりでも、視野が狭くなっている可能性があります。
四季報やIT業界を体系的に説明した本を一冊読み、IT業界の全体像を掴みましょう。
就活を早く始めないと詰む
経団連が定めている一般的な就活ルールは全く通用しません。6月1日には全ての選考が終わっている会社も珍しくありません。
ルール通りに動いた人がバカを見るのはIT業界に限りませんが、特にWeb系の会社は早めの準備が必要です。
通常の就活生より半年前倒しで進める気持ちでちょうど良いと思います。
入社の2年前からインターンを探し始めて、夏にインターンに行って、年内に内定を一つは貰うのが理想的です。
人気企業は入社の1年前に内定者が大体揃っており、それ以降の就活はかなりの技術力がないと厳しい戦いになります。
明確なデータはありませんが、通年採用をしているところでも早く受けた方が選考基準が緩くなるというのが大方の見方なので、早めに始めて損はありません。
また、就活を早く始めると、面接に慣れていないまま本命企業を受ける事態になりがちです。
そうした事態にならないよう夏のインターンの選考で面接に慣れておくのが大事です。
周りの就活生から「まだ始めなくていいだろ」と言われたり、教授や親の理解が得られないことが大変なところです。
東京以外では魅力的な企業が少ないし就活も大変
日本のIT企業の大部分は東京近郊に集中しています。地方の就活生はいちいち東京に行くとなると、体力と時間をとても消耗してとても大変です。
東京のIT企業は世の中の流行に敏感で人材の奪い合いも激しいので魅力的な企業がそこそこありますが、地方だとまだまだ考え方が古くライバルも少ないので、就活生にとって魅力的な企業はグッと減ります。
地方はエンジニアの給与も、物価を考慮しても東京より一回り低くなります。
地方の出身でなおかつ地元に残らなければならない場合は、就活だけでなくその後のエンジニア人生で不利になりやすいことを自覚しておきましょう。
どうしても田舎や地方で暮らしたいのであれば、東京で数年修行を積んでから地方でリモートワークをするのがオススメです。
東京で新卒エンジニアとして就職したら最低でも400万は越える(自分が受けたところ)
地元の求人見ると300万いかないレベルで現状、地方に残りたいというインセンティブがない。どうやったら、そこら辺解消できるのだろう— 愚民の悪足掻き (@imaharuTech) 2018年8月26日
Web業界はとても狭い
Web業界は歴史が浅く、まだまだ狭いです。
それに加えて交流会や勉強会が盛んなので、就活の過程でお世話になった人に再開する可能性も十分あります。
学生とはいえ、あまりいい加減な対応をしていると、後々不利益を被る可能性もあります。
興味のない会社相手や、選考辞退の際も、最低限のマナーを守った上で対応して行きましょう。
まとめ 基本的なことができれば就活はそこまで大変ではない
苦労することといえば大体このあたりです。色々述べて来ましたが、所詮はこの程度と見る人も多いと思います。
しっかり情報収集して、押さえるところを押さえたら、割と楽な部類に入ります。
Web業界の就活は他の業界の就活生よりは優遇されますし、就活が辛すぎて鬱になったとか、100社落ちたという話も全く聞きません。
エンジニアの新卒就活ってつながりがあると焼肉やお寿司を食べながら話を聞けるので、いわゆる普通の就活生から見ると異常だよなぁ。
— PONTA.zip (@PONTA_zip) 2017年4月7日
全体的に売り手市場なのかはよくわからないけどエンジニアは確実に売り手市場だし、だいたいの学生は研究室に所属してて先輩の就活をみてるわけで。ほいで先輩が内定を何個ももってるのみてたら就活楽勝なんて思うのは当たり前だよねぇ、と。
— てごふぁ(旧おしごとがんばるマン)@おしごとam (@info_collectman) 2018年5月28日
冷静に考えて、エンジニアの待遇やばすぎでは。
・就活の交通費を負担する企業がある
・地方学生に宿泊費が出ることも
・企業から積極的にスカウトが来る
・独立時も営業の必要なしこんなのマジでエンジニアだけよね。
就活中にスタバ飲んでたら、「話しやすい」と褒められるし(画像は昔の実体験) pic.twitter.com/mTzr1kdd78— 迫 佑樹/プログラミング講師 (@yuki_99_s) 2018年10月2日
まずは就活の波に乗り遅れないように早め早めに準備をしていきましょう。
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