逆求人サービスとは
逆求人はエンジニアを目指す就活生なら一度は聞いたことがあるでしょう。
学生が企業にアプローチをして選考を受ける通常の選考とは逆に、企業が学生にスカウトを送る仕組みです。
形式上は企業が学生を「是非とも欲しい」とスカウトするような形になります。
あくまで「形式上」ということに注意です。。ヘッドハンティングのように条件を提示されて交渉に進むということはまずありません。
どんなに優秀でもせいぜい、「書類選考と1次面接は免除するから2次面接から参加してね。」くらいですし、金の話をすることもレアケースです。
(そこまで優秀な人は就活イベントや逆求人イベントに姿を表しません)
新卒をバカにしてる訳ではないんだが、Twitterをみる限り、自分でビジネス作って生活費以上の金を稼ぐ「一番優秀な層」は就活市場に出てこないんだなぁ。
— げーて@月82万PV京大生ブロガー (@goethe_kyodai) 2019年3月21日
様々な逆求人サービスがある中で自分が使っていたのは以下の4つです。
- paiza
- codesprint
- サポーターズ
- ニクリーチ
前編ではpaizaとcodesprintについて詳しく書いていくのでそれぞれの特徴を簡単に述べて行きましょう。
paiza新卒はプログラミングの技術力を測るスキルチェックを受け、その成績やプロフィールを見た企業からスカウトがきます。選考中はpaizaが日程調整などを仲介してくれます。
codesprintは1on1のイベントを多数開催している逆求人サービスです。こちらもオンライン上で技術力を測るテストが行われます。
この2つのサービスについて様々な角度から感想を述べて行きたいと思います。
paizaの特徴と評判と感想
- スカウトメールはそこそこ来る
- ゴールデンスカウトが来ると嬉しい
- 登録企業の数が多く、なおかつ幅が広い
- 低ランクだと全然いいスカウトが来ない
- 面接のフィードバックがもらえる
- 学生が集まるイベントは少ない
- 他のサービスよりやや硬い印象
- 選考を受けると支援金がもらえることも
- ランキングは基本的に参考にならない
- スカウトメールが勝手に削除される
- paizaラーニング、paiza転職、など関連事業が豊富
- paiza開発日誌は普通に見ていて面白い
- 4つの中では一番マーケティングとSEOがうまく言っている印象
- プロフィールを長く書く欄が少なくアピールしにくい
- 面倒な日程調整を担ってくれるのは素晴らしい
- スマホからは使いづらい
他の逆求人サービスと比べると人材紹介の色が強いと考えていいでしょう。規模も登録社数も多く、Web系からSESまで幅広く対応し、少し硬い印象もあります。
それでも企業の対応は丁寧、迅速で、日程調整も仲介してくれるので、面倒なビジネスメールを書く手間が省けます。
選考を受けると1000円の支援金がアマギフで貰えるので、交通費の足しになります。時々キャンペーンをやってて抽選でアマギフを貰えたりします。
特にpaiza開発日誌は質、量、更新頻度ともに申し分なく、学生でなくてもためになる記事ばかりです。プログラミングを学べるサービスや転職支援、漫画など色々やっている印象です。
低ランクだと全然いいスカウトが来ませんが、Sランクになると凄まじく来ます。自分は3ヶ月で68件もらいました。ゴールデンスカウト以外はテンプレメールばかりですが、これは致し方ないことだと思っています。
1日5通しか送れないのゴールデンスカウトは、プロフィールを踏まえたものがほとんどなので、普通に嬉しくなります。(でも1日5通って多くね?と思ってしまうのは自分だけでしょうか)
最大の長所は面接のフィードバックが貰えるところです。企業がどこまで本音を言ってくれるかはわかりませんが、通過した面接の評価されたところ、足りなかったところはそれなりに信頼が置けると言えるでしょう。
他方でサイトがレスポンシブ化されておらず、スマホからだと超絶使いにくいです。あと、スカウトメールが勝手に削除されるのはなんでなんでしょうか。
paizaが独自に判断いたマッチングする企業という機能もありますが、全然興味のない領域ばかりで正直機能していません。オススメの企業ランキングとか出ますが信ぴょう性は低いと思います。
スキルチェックがどれほどプログラミング力を測っているかも疑問が残ります。アルゴリズム力に特化されていること以上に、難易度のばらつきが大きく、うっかり実力以上のランクを取ってしまうことが大きな問題です。
特にSランク問題なのに超絶簡… この辺でやめておきましょう。
総じていい逆求人サービスだと思いますし、口コミや評判も悪くないです。もう一年就活をやれと言われたら使うと思います。
履歴書を簡単に作ってくれたり、プロフィールも型が決まっていたり、日程調整や選考辞退を代行してくれたりと総じて手軽さが売りなので、自分から積極的に企業と接触してアピールしたい人には就活では向かないと思います。
就活をサクッと終わらせたい初心者かそこそこできる人が、情報収集や学習の手段としながら短期間で就活を終わらせるにはもってこいのサービスだと思います。
面接回数が少なくてもフィードバックがあるので経験値の差は短期間で埋めれます。まあ、競プロがある程度できるのが大前提ですけどね。
paiza転職というサービスもどちらかというと、未経験者の中途採用に重きをおいたサービスなので、バリバリの経験者が使うには条件が低い印象です。
エンジニア経験者でも、スクショの貼り付けやテスターしかやって来なかった人は、是非paizaを使って欲しいですね。
paizaを使った方がいい人
- 競プロがある程度できる人
- 就活を短期間で終わらせたい人
- 面倒くさいことが嫌いな人
paizaでSとったら内定きた
— 霧咲空人 (@A_kirisaki) 2018年4月10日
codesprintの特徴と評判と感想
- 競プロ以外の能力も測ってくれる
- スキルチェックの質が微妙かもしれない
- 1on1の面談はそこそこ使える
- 企業の幅は広いが、数はそこまで多くない
- Slackで連絡がくるので便利
- アドバイザーに相談がしやすい
- メールでのスカウトの制度はない
- 懇切丁寧なアドバイスが貰える
- 知名度は割と低めかもしれない
- 企業側の熱量がやや低い
1on1面談イベントは結構な頻度で開催されており、都合の会うときに参加できます。参加企業の数が結構まちまちで、日程により当たり外れが大きいのがややマイナスポイントです。
事前に行われるスキルチェックではコンピューターサイエンスの知識も問われました。ただアルゴリズムの問題が難しすぎて差がつかねえって感じです。できる人にはできるのでしょうが。たくさんの問題があるpaizaに比べてどこまで正確に判定できるかは微妙です。
他のサービスと違ってSlackで話が進むのがかなり便利でした。返信も余計な気をつかいませんし、過去の情報も簡単にアクセスできます。
SlackのDMで定期的に連絡があり、社員にキャリアや就活のことを相談しやすい雰囲気でした。1on1の前にもビデオ面談を社員とでき、サポートが手厚い印象です。
一方で1on1面談では参加企業の人事に2日酔いの人が複数いたり、懇親会の前にほとんどの企業が帰ってしまうなどはちょっと気になるところでした。全員2日酔いだったことを願います。
他のサービスに比べると「こいつマジすげえ」と思える化け物みたいな人はいませんでした。
逆求人ですがスカウトの制度はありませんし、1on1の参加企業もギリギリまでわからないので、めぼしい会社がある程度決まっている人には向かないでしょう。
逆に自分の知らなかった幅広い会社と接触できる機会でもあるので就活を始めたばかりの人には十分使えます。業界の構造が見えていなかったり、キャリアに悩んでいる人は相談のしやすさの点でお勧めできます。
いずれにせよ他の逆求人サービスと並行して使うと効果を発揮すると思います。
・リクナビとマイナビとキャリタスと外資就活ドットコムに登録しない
・エンジニア志望ならpaizaとcodesprintやるべき
↑これはマジ— 連続起床家(朝弱い) (@izumism3) July 2, 2018
codesprintを使った方がいい人
- 就活を始めたばかりの人
- 誰かに就活のことを相談したい人
- 幅広く会社と接点を持ちたい人
長々と書きましたがどちらもいいサービスです。続きは後編に書いていきます。
エンジニアの逆求人サービスを使い倒したので特徴を比較する 後編