この記事ではWeb業界に詳しくない人が、Webエンジニアを目指す方法と注意点について細かく述べていきたいと思います。
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Webエンジニアになる典型的な4つのルート
Webエンジニアになるにはどのようなルートを辿る方が多いのでしょうか。
典型的な4つの例は以下の4種類です。
- 新卒で満を持してWebエンジニアへ
- 新卒ではSIerやSESに入った後転職
- 新卒で全く別の職種を経験した後に転職
- 満を持さず新卒でWebエンジニアへ
一つずつ見ていきましょう。
1 新卒で満を持してWebエンジニアへ
何らかのエンジニアになることを早くから決意し、高校を卒業後、大学で情報系の学部やそれに近い理系の学部に入り、大学院に進んだ後、新卒でイケてるスタートアップかメガベンチャーに入ります。
大学院ではなく、学部卒や高専卒も一定層います。
大学在学中から積極的に長期ンターンに足を運んだり、学会で発表を行ったりします。技術系が好きなので趣味でも開発を行い、即戦力に近い状態で就活を迎えます。
この層は大学名は関係なく引く手あまたであり、満を持してという言い方がしっくりきます。
特に優秀な層は新卒から給与の額が上がったり、シリコンバレーのIT企業からオファーがあったりします。
あるエンジニアいわく「新卒のWebエンジニアの就活は一定以上のレベルと超えると落ちない」そうです。
ここの層に合致していれば、人気企業の内定を取りまくる人も少なくありません。
2 新卒ではSIerやSESに入った後に転職
大学卒業後はエンジニアを目指して大手のSIer(NTTデータや富士通)かSESに入りエンジニアとして働いたものの、不満が募って20代でWeb系に転職という方法です。
開発経験が少ないと転職の際にスクールに通ったり、数ヶ月間独学でポートフォリオを作るかたもいます。
情報系の学部でも卒業後は大手の日系企業に進む人が大部分です。文系からSEになったパターンもこれですね。
特に地方での就活を強いられるとSES以外の選択肢がそもそもなかったという話も珍しくありません。
SESと呼ばれる形態では、客先に常駐するエンジニアは給与も低く、レガシーな技術を扱ったり、開発と関係ない業務をやらされることがほとんどです。
また、基本的に大手のSIerにいるSEは入社して1年もたつと管理業務が中心になり、手を動かしてコーディングを行いません。
運良く開発ができても技術者の扱いやレガシーな環境に不満を感じるケースは非常に多くあります。
人手不足もあり、開発経験がそれなりにあればWeb系への転職もそれなりにうまく行くようです。
逆にWeb系エンジニアからSIerに移ったという話はほとんど聞きません。やはり働き方の違いや、エンジニアに対する考え方の違いは根強くあります。
3 新卒では全く別の職種を経験した後に転職
大学を卒業後に営業などの他の仕事をしていたが、働き方や年功序列な考え方に不満を抱いて転職、という方法です。
最近はエンジニアの自由な働き方や、人手不足がニュースでも大きく取り上げられ、華やかそうなイメージがあることが転職に拍車をかけています。
全くプログラミングをしたことがない人が過半数のため、転職はかなり大変です。新卒でもそれなりのスキルを求められるので、第二新卒はより厳しくなります。
高額なお金を払ってスクールに通い、一旦SESで下積みをした後に2,3年経ってWeb系にいくケースが結構ありますね。
SESでうまく開発経験が詰めるかは運の要素が大きいので、いばらの道と言えるでしょう。
地頭がいい方、コネがある方ですと独学ですんなりと転職できることもあります。
4 満を持さず新卒でエンジニアへ
今までは上記の3パターンが多かったのですが、近年は文系や関係のない学部から新卒でWebエンジニアになるケースが増加しています。
自分もこの4のタイプですしこのメディアのメインターゲットでもあります。
エンジニアの自由な働き方や、人手不足が取り上げられることが影響していることは間違いありません。
インターネット上で無料で学べるツールが転がっており、安価なプログラミングスクールが乱立していることも背景です。
1,2年生の頃からプログラミングを学んで、インターンで経験を積んで、時にはクラウドソーシングで案件を受注して、就活に備えるのがこの層です。
Twitterでの発信が多いのもこの層であり、情報収集能力に長けるため、1のタイプよりも効率的に就活を終えるケースもしばしばです。
こちらも玉石混交で、フロントのコーディングがちょっとできるだけのなんちゃってエンジニア、数学や論理的な話ができないエンジニアも一定層います。
コスパがいい生き方ですが、Webエンジニアの主流にはなり得ない層だと考えます。以上の4パターンの他にも、
- 総合職でたまたまエンジニアに配属されて気がついたら転職してた
- 昔は人事だったのに、色々あってエンジニアに配置転換された
- 60を超えたおばあちゃんがアプリを作り始めた
など色々なパターンがあります。自分ならどれに当てはまりそうかよく考えると参考になると思います。
Webエンジニアになるには英語は必要か
プログラミングといえば真っ黒なエディタにアルファベットを打ち込む様子が頭に浮かび、英語が必要というイメージを持っている人も多いでしょう。
結論からいうと今後しばらくは英語が必要になるでしょう。日本国内でしか働かない場合も英語は必要です。
プログラミング言語の使用上、エラー文は基本的に英語で返されます。英語が読めないとエラー文の意味がわからず、問題を自力で解決できません。
また、言語の細かな規則や正式な仕様は英語で書かれているため、それを理解するためにも英語の読解力は必要です。
いつまでもGoogle翻訳を使っていてはスピードが落ちますし、全く読めないと採用する側も不安になってしまいます。
逆にいうと、中学英語の文法と専門用語の英単語さえ知っていて文章がスラスラと読めれば、リスニング能力やスピーキング能力は特に必要ありません。
センター試験の英語でいうと200点中150点くらいTOEICなら600を取れれば、文法、スピード、読解力は問題ありません。
今後、外国人のエンジニアを採用する企業が増えたりする可能性もありますが、国際的にエンジニアの需要が伸び続ける中、わざわざ日本で働こうとするエンジニアが急増するとも思えません。
Webエンジニアになるには学歴は必要か
エンジニアは技術職なので、基本的に実力で評価され、学歴を見られることはあまりありません。
ですが、エンジニアという職につくことを考えると、やはり学歴がある方が有利という結論が導けます。
学歴とエンジニアの能力に一定の相関があるという話を様々なところで耳にします。
エンジニアをいえば以前は3K(きつい、汚い、帰れない)と言われ、高学歴で選択肢のある学生がわざわざ手を動かすエンジニアになろうという人はほとんどいませんでした。
しかし近年はWeb系の企業を中心に、合理的で実力主義でイケイケなIT企業が次々と生まれ、エンジニア不足も手伝って、経験豊富なエンジニアの市場価値は高騰しています。
高学歴の学生が、年功序列な日系企業や、激務の強いられる外資系企業に見向きもせず、エンジニアを目指すケースが増えてきました。
そんな中で、経験もスキルも学歴もない人が新卒や第二新卒の就活でまともに勝負することは難しいのが現状です。
とはいえ、いくら新卒とはいえ学歴よりスキルや熱意の方がよほど大事です。学歴がプラス要素になることはあれどマイナスな要素になることはほぼありません。
学歴は、1社目の選考の過程、もしくはインターンの選考でプラスに働くこともあるが、技術やスキルがあれば何の問題もありません。
Webエンジニアになるには資格は必要か
エンジニアは専門的な職業とはいえ、医師や弁護士のように必須の資格はありません。
漫画家と同じで、どこの会社にも属していなくてもエンジニアと名乗ればその時点からエンジニアです。
実際自分は名刺に堂々とiOSエンジニアと明記しています。
エンジニアとして会社に採用される際にも、資格がなくて不利に働くことは基本的にありません。
ただし、資格と同様の知識が求められることは多々あることは覚えておきましょう。
最も多くのエンジニアが取得しているという基本情報技術者試験の内容は、技術面接で問われたり技術テストの選考にもよく使われます。
ここは会社の考え方に大きく依存する部分で、基本情報のような難しく内容であれば入社後に身につければいいという企業と、それくらいは身につけておけよという企業に別れます。
体感では新卒の就活は本で覚える知識よりも、自分で考えてその場でコードが書けるかを見られることが多いですね。
いずれにせよ、資格の有無でなく実力で判断するのは間違いありません。
面接でも一度も「この資格は持ってる?」と聞かれたことはありません。
不安な場合は基本情報技術者試験の参考書を繰り返し読みましょう。どうせ後から勉強することになるので。
結構質問受けるんですが、僕が見てる限り就活において有利に働く資格は司法試験/公認会計士資格合格、簿記1級、TOEIC900以上くらいです。ただし、TOEICは加点要素にはなってもその事実をもって採用する事はありません。つまり、資格取得に逃げずに真っ向から就活対策してくださいということです。
— yuuu (@ad_career28) 2019年3月9日
女性がエンジニアになりやすいか
エンジニアは男性比率が圧倒的に高いです。Web系はIT業界では多い方ですが、それでも半分を大きく下回ります。
結論からいえば、女性がエンジニアになりやすい環境は整っています。なりやすくはないが、なった後は色々いいよねという感じです。
基本的に女性が少ないので周りのエンジニアからも優しくされやすく、肉体労働もありません。
Web系であれば出産や育児などの長い休暇後に職場復帰をしやすい会社が大半です。
実力主義の業界なので、「一般職の女性だから給与が上がらず評価もされない」というありがちなこともありません。(ただしエンジニア全体の給与が上がらない会社はゴマンとあります)
実力と技術さえあれば、リモートワークやフレックスなど自由な働き方ができるので、エンジニアは女性にこそ勧めたい職業です。
あまりキャリアが積めないまま年をり、仕事と家事が両立できないことにブーブー不満を言うくらいなら、ファーストキャリアは慎重に選びましょう。
ただし技術がなければ、自由な働き方どころか就職もできません。
また、採用で女性であることが有利になるとは考えない方が良いでしょう。
まとめ Webエンジニアはいいぞ
まとめてみると、英語は必須だけど、資格と学歴はあるに越したことはない程度です。
これからは市場もどんどん伸びますし、興味さえあれば目指してみる価値はある職業だと思います。
エンジニアになるために、具体的にどのくらいの期間でどのくらいの勉強をして、どのように情報取集をすれば良いかを次の記事でまとめました。
エンジニアの就職のために必要な勉強方法を体系的にまとめてみた