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逆求人イベントとは
逆求人という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
通常の就活イベントでは企業がブースを構えて、学生が様々なブースを回り、企業が学生に必死にアピールをします。
逆求人はそれとは逆に、少数の学生がブースのようなものを構えて、そこに参加企業の人事やエンジニアがやってきて学生が自分をアピールする形となります。
形式上は企業が学生を「是非とも欲しい」とスカウトするような形になります。
注意して欲しいのはあくまで「形式上」ということです。中途採用のヘッドハンティングのように高い条件を提示されて交渉に進むということはまずありません。
どんなに優秀でもせいぜい、「書類選考と1次面接は免除するから2次面接から参加してね。」「来たかったら選考に来て良いよ」とい感じですし、初任給が変わることもレアケースです。
(というより、そこまで優秀な人は就活イベントに姿を表しません)
とは言っても、逆求人のイベントは通常の就活イベントと大きく雰囲気が違います。
逆求人の特徴は以下のような物があります。
- 企業に対して学生の数が非常に少ない
- 学生がじっくり自分をアピールできる
- 参加する学生は基本的に優秀なエンジニア志望
- 企業の人事やエンジニアと1対1で真剣に話を聞ける
基本的に自分は通常の合同説明会のようなイベントには参加しませんでした。周りの学生にもそういう人が多かったと感じます。
一度だけ参加した合説も
「会社が当たり障りのない説明をするだけで、質問もほとんどできないじゃん」
「周りの学生がスーツで真剣に頷きながら、手書きのメモを取っててなんか見てられないわ…」
「人が多すぎて椅子が全然足りねえじゃん、立つの辛すぎ」
くらいの感想しか抱かず、1時間で撤退しました。一度参加すると迷惑メールもえぐいくらい来ます。
サポーターズ、ニクリーチ、codesprint、ジースタイラスなど色々なサービスがあるので、ある程度スキルのあるエンジニアなら、逆求人だけでも十分な数の企業と接触することが可能です。
自己紹介のプレゼンをうまくこなすコツ
逆求人のイベントでは30分くらいの時間が与えられ、最初の5分で学生がスライドを使って自己紹介プレゼンをするのが特徴です。
スライドなんてほとんど作ったことないし、プログラミング経験も全然ないよ。何を話したら良いかわからん…という人も多いと思います
自分も最初はそんな感じでした。そもそも文系なので発表でスライドを使う機会なんてゼロに等しいですからね。
逆求人の自己紹介の流れ
自分の場合はスライドを7枚、1枚あたり40秒ほどで話をしていました。流れは以下の通りです。
- プロフィール 名前、趣味、大学、サークル
- プログラミング経験 Ruby半年 競技プロなど
- 過去に自分の作ったポートフォリオを箇条書き
- 画像や動画でポートフォリオをより詳細に説明
- 最近やっていること、インターンで成長したこと
- 自分の就活の軸
- 将来やりたいことと目指すエンジニア像
周りの学生がどんなスライドを作っているかはわかりませんし、全然違う人も結構いると思うので参考程度にしてください。自分は割と枚数は少なめの方だと思います。
理系の人なら分野に関わらず、研究内容をかみ砕いて話すと人事、エンジニア共に受けが良いと思います。チーム開発の経験もかなりグッドです。
あとはインターン経験、学会の発表経験、Twitterのアカウント、LTの登壇経験などを話す人が多いですね。(自分はとてもTwitterのアカウントを晒す気にはなれませんが)
スライドが多くなる場合は最初に目次や全体の概要を示しておくとわかりやすくなります。
将来やりたいことを真剣に考えて自信をもって話そう
過去にやって来たこと、現在進行形ではまっていること、将来エンジニアとしてやりたいことをバランスよく話すのが重要です。
特に将来やりたいことに関してはかなり悩む所だと思います。特に過去の経験が少ない人でも、はっきりした目標や軸を話せばアピールに繋がります。
いくら優秀でも、会社の目指す所とエンジニアが目指す所が離れていると、早期の離職リスクやパフォーマンス低下を企業側は心配になります。
会社とミスマッチだったら気まずくなりそうだなと思って、最初のうちは曖昧にしていましたが、結構後悔しています。
自分とは全然合わないと思っていたゲーム系の会社に「君のやりたいことは、新事業のこういう方向性と重なるんじゃない?」と言われ、新しい視点が得られたこともあります。
正解不正解はないので、考えていることを素直に言ったらいいと思います。具体例を記して見ました。
- フルスタックなエンジニアになりたい
- この領域を極めていきたい
- データ分析で世を良くしたい
- 顧客に新しい視点を提供したい
- 新規事業の開発に関わりたい
- 後輩を育成したい
- 今までにないゲームを作りたい
- この業界にITを持ち込みたい
- 新しい言語を作りたい
- 大規模なプロジェクトをリードして成功させたい
- 自由に暮らしたい
- 金が欲しい
一歩上を行くポテンシャルを見せるプレゼン
Web系の企業は他の業界の就職に比べると、業務に直結した能力を詳しく見られます。プログラミングが全く未経験だとSIerやSESがいいところでしょう。
しかしながら、新卒採用は現在の実力以上にポテンシャルを見られていることに変わりはありません。
じゃあポテンシャルってなんでしょうか?
過去の成功体験をいかに会社で再現できるか、とに言い換えられるとお世話になった人事が話していました。
面接で学生の頃のエピソード(ガクチカ)を話すと、それについて深く突っ込まれますよね。
あれは別に面接官が個人的な興味で聞いているわけでも、嘘を見抜くためにしているわけではありません。(もちろんそうした側面もあるでしょうが)
力を入れてやりきったことが、なぜ成功したか、失敗したかを分析できているかを知りたいと話していました。
成功した理由をしっかり分析して、そこにさらなる工夫を添えて次の機会に生かす。失敗したなら、その原因を徹底的に分析して次に生かす。
当たり前のように聞こえますが、これを言語化して話すにはそれなりの思考力が必要です。
これをプレゼンの中で自然な流れで言えると強いです。自分はポートフォリオの話をするときに、
「この掲示板のアプリを作ったきっかけは、夏のインターンでこういう失敗と成功をして、すごく悔しくて、その悔しさを晴らしたかったからです。」
と話していまいた。結構受けが良くてフィードバックでも思考力を高く評価されていたので戦略としては間違っていないはずです。
あまり受けが良くなかった話
数で勝負する
これだけアプリを作った、これだけ沢山のインターンに参加した、これだけ沢山の言語を触ったとかはあんまり響かないですね。
アプリを沢山作った話は、人事の受けは悪くないのですが、エンジニアに技術力をアピールするには微妙でしたね。
一つ一つのアプリやプロジェクトに真摯に取り組む姿勢をアピールした方がいいと思います。
インターンに沢山言った話は行動力を評価されたところも多いですが、だから何って感じの人も結構いましたね。
文系の学業の話
経済学部でやっていることを話しても結構退屈そうでした。学業の内容について突っ込まれたことは一度もありません。
他の学生を見ていると、理系の研究なら割とどんな分野でも食いついていたと言う印象です。
ある説明会では「経済学部と文学部のやつなんて信頼しない」とはっきり言われたことがあって割とショックでした。
一番大切なのはしっかりした準備
とりあえず最低限のところを押さえてスライドを作り、それなりにプレゼンの準備すれば5分なんてあっという間です。
しっかり話すネタを考えて3回くらい通しでやれば良いでしょう。
当日は時間配分とか正直どうでもいいので熱い想いを話せたら勝ちだと思います。5分目安で普通に10分くらい話している人も時々います。
あとは当日の相手の反応を見ながら徐々にフラッシュアップして行きましょう。
サポーターズの1on1面談イベントに文系エンジニアが参加してみた