こんにちは。なっかーです。
今回はエンジニアの志望動機に関する記事の2つ目として、「なぜWeb業界を目指すのか」というおすすめの動機を紹介していきます。
前回の記事でも述べましたが、エンジニアの志望動機は以下の4つに分けれます。
- なぜIT業界か
- なぜITの中のWebか、SIerか、ハードウェアか
- なぜうちの会社か
- なぜエンジニアか
今回はその2つ目に当たります。まだ前回の記事を読んでいない方は以下をご覧になると理解が深まると思います。
エンジニアを目指す人必見!IT業界の良い志望動機と悪い志望動機の例Contents
おすすめのWeb業界の志望動機
業界の歴史が浅いため、若いうちから責任のある仕事をしやすいから
日本にインターネットが普及し始めたのが21世紀に入ってからなので、当然Web業界の歴史は短めです。
新卒から働いてもせいぜい40代中盤にしかなっていないので、上のポストが他の業界と比べて空いてきます。
市場自体も伸びていることを考えると、これからどんどん重要な責任あるポストが空いてくるでしょう。
「責任と裁量がある仕事をしたい」「若いうちから圧倒的に成長したい」
という人にはWeb業界はピッタリでしょう。
自分が出向してたSIer系はおじさんばっかで、35歳当時でもチームの年齢的には中間ぐらいの位置でした。
Web系の言語だとチームの平均年齢も若いイメージですね。— 世界のSKAおじさん🌏️ (@youth0201) 2018年10月19日
これはエンジニアに限らず、どの職種でも似たようなことが言えると思います。
エンジニアが開発だけでなく、企画に関われることをアピールする会社も非常に多いです。
「エンジニアが自らサービス、機能をを提案し実現していく御社のスピード感と社風に私は惹かれました」
というのは非常に便利な言い回しですね。
似たようなものでいうと
- 少数精鋭の環境で幅広い業務に関わりたい
- 上流から下流まで幅広く関わりたい
- 年功序列なく実力主義の環境で自分を鍛えたい
というのも十分相手を納得させる動機になります。
ただ、自分が本当に何をしたいのかを見極めることも大事です。
技術を極めるのであれば、会社での地位や役職は関係ありませんし、それがむしろ足かせになることもあります。
「最新の技術を追いかけていきたいが、マネジメントや後輩の育成で忙しくてできない」というのはこの業界ではよく耳にする話です。
それならいっそフリーランスエンジニアになって案件を選びながら、技術の幅を広げたほうが得策といえます。
この動機を述べるのであれば「なぜ裁量が欲しいのか」「裁量を生かして何を成し遂げたいのか」を言語化する必要があります。
純粋にプログラミングが好きで技術を伸ばしていきたいから
技術が大好きなエンジニアであれば、最新の技術をずっと追いかけていきたいという気持ちは共通して持っているでしょう。
SIerやSEになってしまうと、技術よりもチームのリーダー的役割や、下請けのマネジメントが重要視される傾向があります。
セキュリティやリスクの関係で、最新の技術を使えないというのもSIerやSEではよく聞く話です。
エンジニアとして最新の技術を追いかけるのであれば、スピード感のあるアジャイル開発でなければ厳しいでしょう。
Sier:複数企業で顧客企業の1つのプロダクトを開発
→BtoB、工程ごとに職種が分断、大規模、安全のため枯れた技術を使う傾向
web系企業(自社開発):1企業で自社の1つのプロダクトを開発
→BtoC、1人の担当領域が広い・不確定、小規模、人材獲得のためモダンな技術を使う傾向— Tomi (@RedBonobo) 2019年3月19日
- モダンな環境で開発をしたい
- 大学時代に研究した最新の分野を仕事にしたい
なども似たような動機で、十分な説得力を持ちます。
こうした志望動機はWebエンジニアに話すと非常に受けがいいですし、ある程度技術力のある人なら誰でも使えます。
ただ、ある程度スキルがないと、「プログラミングの基礎の基礎をやったくらいで好き嫌いがわかるの?」と思われてしまう可能性もあります。
コンセプトと理念を大事にしつつ、愛着を持って開発をしたいから
SIerやその下請けのエンジニアは基本的に受託開発となるので、会社の方針とは異なるプロダクトを作ることもあり得ます。
Web系企業の自社開発であれば、何を作るかを会社内で決められるので、経営理念と反するものを作ることはほぼありません。
そもそも、コンセプトやターゲット、ビジョンを明確に定めてそれに向かってプロダクトを作るというのはWeb系企業でないと難しいのが現状です。
エンジニアなら誰しも、自分のビジョンと合致し、社会的意義の感じられるプロダクトを作りたいですよね。
ただ上から言われたように開発するのは、比較的つまらないものです。(それが面白いという人もいるとは思いますが)
この志望動機には3つの利点があります。
- 御社のビジョンと自分のビジョンとの一致をアピールできる
- 技術だけでなく、ビジネス的視点もあるとアピールできる
- 自分は金で動くエンジニアではないとアピールできる
技術や金が大好きでそればかりに目が行きがちなエンジニアも多い中で、自分は一味違うんだというアピールになります。
「なぜ自社開発がいいのか」という質問に対する最も丸くて使いまわしやすい回答はこれになると思います。
結構便利な言い回しなので、自分は就活の頃に志望動機としてよく使っていました。
あまりおすすめできないWeb業界の志望動機
ワークライフバランスがいい
最近のWeb業界では、スキルを持ったエンジニアが不足しているということもあり、ワークライフバランスの改善が進んでいます。
- フレックスタイム制
- リモートワーク
- 時短勤務
など、過去の風習にとらわれない合理的な制度の導入が進んでいます。
しかし、会社があまり制度に自信が無い場合「この人は良い待遇を求めてすぐ転職してしまうのでは」という不安を面接官に与えてしまいます。
「社員の入社する理由と退職する理由は同じ」という言葉があります。
ビジョンに惹かれた人はビジョンを理由に会社を離れ、待遇に惹かれたエンジニアは待遇を理由に退職することが多いのです。
賃金要因で入社した人は賃金要因の低下で退職する。
人間関係要因で入社した人は人間関係要因で退職する。
名誉要因で入社した人は名誉要因で退職する。
入る理由と辞める理由はだいたい同じってやつですね。
— 石宮鏡太郎 (@isimiya9) 2019年3月13日
いずれスキルを身につけたら、ほとんどの場合は会社に残るより転職してしまう方が待遇は上がります。
よほど待遇やワークライフバランスをアピールする会社でない限りは、待遇をWeb業界の志望理由に持ってくるのは避けたいところです。
最近WEB系とはなにとかあるけど、
定義としては、
私服勤務でゆとり出社で、リモート勤務可能で、フリードリンクで、草食系エンジニアばかりでオフィスが綺麗な会社のことをいいます。
それ以外はブラックSIerと呼びます。— たかぴー@Rubyエンジニア (@777_takapi) 2019年3月14日
早期退職をイメージさせる理由を話す
Webエンジニアであれば、ある程度スキルがあると転職や起業が容易になります。
Webエンジニアはフリーランスに最もなりやすい職業だと行っても過言ではありません。
しかし、未経験者の採用や新卒採用でフリーランス志望であることを言ってしまうのは非常にリスキーです。
企業がわざわざ未経験者や新卒を雇って、育成に投資をしてくれるのは
「新卒や未経験者は、ある程度給料を抑えても、長く働いてくれるから」
という事情があります。
その新卒を採るメリットをわざわざ自分から潰しに行くような素ぶりを見せるのは就活や転職においてマイナスでしかありません。
ひとえにIT業界といってもweb系とSierで平均勤続年数が全く異なるので注意。web系は大手でもかなり短い。 pic.twitter.com/G8AHrVWZxU
— Tomi (@RedBonobo) 2019年3月18日
もし言うのなら、「35歳になったら〇〇というビジョンの達成のために起業をしたい」というくらいの具体性がある方が良いですね。
まとめ 自分に嘘はつかないこと
困った時のWeb業界の志望動機を色々とまとめてみました。
自分のビジョンや動機と照らしあわせて、会社の傾向に合わせて少しづつ変えて行くのがよいと思います。
最近は「キラキラしているから」「なんとなく楽しそうだから」というミーハーな理由でWeb業界を目指す人もチラホラ見かけます。
例えミーハーな心があったとしても、自分はそうではないんだと企業側に伝えられるように志望動機を練っていきましょう。